症状詳細
まず、関節リウマチの症状の詳細としまして特徴のひとつに朝のこわばりがあり、朝目覚めた時に手や足が動かしにくいというものがあります。この症状はしばらく時間が経つと収まりますが関節リウマチの状態が悪いと症状が収まるまでの時間が長くなるので状態の良さを見極める指標のひとつとして重要です。
最初の記事で説明したとおり関節リウマチの関節症状は左右対称に現れることも大きな特徴です。頻発箇所は手の関節で炎症がひどくなるとまわりの軟骨や骨が破壊され変形し動かしにくくなります。場合によっては骨同士がくっついてしまい全く動かなくなることもあります。
こうならないためにもしっかりとした治療を受ける必要があります。
治療
関節リウマチの薬物治療では①痛みを抑えること、②骨の破壊を防ぐことの2つの方面からアプローチします。
関節リウマチは直接命に関わる病気ではありませんが、痛みや骨の破壊・変形による動作の制限は深刻な問題となってきます。
また合併症(骨粗鬆症や感染症など)にも気をつけなければいけません。
関節リウマチは原因こそはっきりとは分かっていませんが治療方法はいくつもあり手術により関節修復という手もあります。
関節リウマチにはいくつか薬の種類があるので自分が使う薬がどのような特徴の薬なのか正しく理解して医師や薬剤師の指示通りに薬を飲むことが大切です。調子が良いからといって自身の判断で服用をやめたり量を調節してはいけません。
薬の種類については腫れや痛みを抑える薬と、免疫の異常を抑え炎症や骨の破壊を抑える薬の2種類に大別されます。
痛みを抑える薬に関しては専門的な違いはありますがどれも同じようなものだと思ってもらって構いません。
よく理解しておいてほしいのは炎症や骨の破壊を抑える方の薬です。
基本的にまず最初はメトトレキサートやタクロリムスといった抗リウマチ薬(DMARDs)を使います。
抗リウマチ薬はできるだけ早くから使ったほうが治療効果が高くなることがわかっています。ですので早期発見早期治療が重要なのです。
ただし、この薬は飲み始めてから効果が出始めるまで2~3ヶ月程度かかる薬です。また効果の出方や持続性も個人差が大きいです。
抗リウマチ薬で効果が出なかった場合はインフリキシマブ、エタネルセプトなどの生物学的製剤に切り替えるか、もしくは抗リウマチ薬と併用します。
この生物学的製剤は名前の通り生物によって作り出されたものを使用した薬で錠剤ではなく注射剤です。抗リウマチ薬は効果発現までに2~3ヶ月かかるのに対し、生物学的製剤は数週間ほどで効果が現れます。
痛み、腫れ、関節破壊を食い止める生物学的製剤は非常にありがたい薬ですが、感染症の副作用の恐れがあり細心の注意が必要です。(抗リウマチ薬にも少しは感染症の副作用のリスクがある)
薬物療法や手術以外にリハビリテーションがあります。関節リウマチの方は症状が出ている関節に負担をかけない方がよいですがそれを意識しすぎて変な動きになってしまったり、関節を動かさなさすぎるのも良くないので適切な運動を指導してもらうことが大切です。
以上で関節リウマチについては終わりたいと思います。