糖尿病とはインスリンの不足によって血糖値が高くなる病気です。
診断基準は少し難しい話になるのでここでは話しませんが、糖尿病の簡単な定義としましては、インスリン作用の不足による慢性的な高血糖を主徴とする種々の代謝疾患 といった感じです。
まずはインスリンと血糖値の増減の話からしたいと思います。
そもそも血糖値とは、血液中の糖の量のことを指します。決して体の中全体の糖量のことではありません。
そして、
インスリンというのは血糖値を下げることが出来る唯一のホルモンです。
血液中にブドウ糖(グルコース)が多くなるとすい臓のランゲルハンス島というところからインスリンが分泌されます。インスリンが分泌されると、肝臓や筋肉でブドウ糖(グルコース)がグリコーゲンという物質に変換されて、肝臓や筋肉の細胞内に蓄えられます。
こうすることによって血液中のブドウ糖が減り、血糖値が下がるというわけです。
血糖値(血液中のブドウ糖量)上昇↑ ⇒ インスリン分泌 ⇒ ブドウ糖がグリコーゲンに変換 ⇒ 血糖値低下
ここで1つおまけとしまして、、、逆に血糖値が下がりすぎてしまうとどうなるのかというと、血糖値が低くなりすぎるとグルカゴンという物質が分泌されます。
グルカゴンは肝臓に溜め込まれているグリコーゲンをブドウ糖に変換し、血液中に放出する働きがあり、これにより血糖値を上昇させることが出来ます。
血糖値低下 ⇒ グルカゴン分泌 ⇒ グリコーゲンをブドウ糖に変換 ⇒ 血糖値上昇
今回は糖尿病の基本となるインスリンと血糖値の仕組みについて説明しました。
次回は本格的に糖尿病について説明していきます。糖尿病をわかりやすく解説②種類と原因