前回はインスリンと血糖値の話をしましたので、今回は本格的に糖尿病の種類と原因についてお話します。
糖尿病の種類ですが、1型糖尿病と2型糖尿病の2つに分けられます。
1型糖尿病から順に説明します。
1型糖尿病は比較的若い人でやせ型の人が多いです。
前回も説明しましたが、インスリンとは血糖値を下げることが出来る唯一のホルモンで、すい臓のランゲルハンス島から分泌されます。さらに詳しいことを言えばランゲルハンス島のβ細胞という細胞から分泌されます。
このβ細胞が破壊されインスリンが分泌されず、血糖値を下げることが出来ない状態を1型糖尿病といいます。
1型糖尿病の患者さんはインスリン注射が必ず必要です。
β細胞が破壊される原因は多くの場合、自己免疫により破壊されてしまいます。
免疫とは通常、体外から侵入してきた異物を攻撃し除去するものなのですが、免疫システムが上手く働かず、自分の細胞を攻撃してしまうのです。
1型糖尿病はインスリン依存型糖尿病やIDDMと呼ばれたりもします。
1型糖尿病: 自己免疫などの原因によりβ細胞破壊 ⇒ インスリン分泌出来ない ⇒ 血糖値を下げれない
続いて2型糖尿病につて説明します。
1型糖尿病がインスリン依存型糖尿病と呼ばれているのに対して、2型糖尿病はインスリン非依存型糖尿病やNIDDMと呼ばれたりします。
生活習慣病が原因で起こるのが2型糖尿病です。
中高年以上で肥満型の人に多い傾向にあります。
1型糖尿病はインスリンが全く出ない状態なのに対し、2型糖尿病はインスリン分泌はされてはいるが量が少ないというインスリン分泌低下パターンと、普通に分泌されているのにインスリンが正常に働かないというインスリン抵抗性パターンがあります。
2型糖尿病の場合は上記の2パターンどちらの場合も経口糖尿病薬(錠剤の薬)で血糖値を下げることが出来ます。
日本人の糖尿病患の約95%が2型糖尿病です。
2型糖尿病:
インスリン分泌低下型・・・インスリンの分泌量が少なく血糖値が下がりにくい。
インスリン抵抗型・・・インスリンが分泌されているのに上手く機能せず血糖値が下がらない
どうでしょうか??糖尿病の種類について少しはわかって頂けたでしょうか??
日本人は2型糖尿病の方が圧倒的に多いので、糖尿病の予防には生活習慣を見直すことが一番だと思います。
次回は糖尿病の薬についてお話します。